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Channel: 組み合わせテストケース生成ツール 「PictMaster」 とソフトウェアテストの話題
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直交表とPairwise法の3因子間の組み合わせのばらつきを比較する

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今回は直交表とPairwise法の3因子間の組み合わせのばらつきを比較してみます。直交表の場合はダミー水準があるとばらつきに影響がでてきますが、多くの場合ダミー水準があるのでダミー水準のあるモデルで比較することにします。

 

比較に使用したモデルを次に示します。

 

 

このモデルで生成を行なうと、直交表の場合はL64で64件のテストケースとなります。3因子間網羅率は64.4%でした。Pairwise法の場合は67件のテストケースとなり、3因子間網羅率は63.2%でした。

 

それぞれの生成結果を「分析」ボタンの「組み合わせマトリクスの表示」で3因子間の組み合わせマトリクスを表示させ、見やすいように手を加えた結果を次に示します。

 

 

この比較ではパラメータC、D、Eの組み合わせを対象としています。緑のセルが3因子間の組み合わせが出現していることを意味します。

 

直交表の場合は3因子間の組み合わせの数が16、16、8、8、8、8となり、Pairwise法の場合は10、9、10、9、9、13となりました。

 

直交表で16と8の二つに分かれたのはダミー水準の値がそれ以外の値より2倍多く出現しているためです。具体的にはパラメータCとDの値の個数が6で8水準より2少ないのでc1、c2とd1、d2の組み合わせではほかの組み合わせより2倍多く出現しているからです。

 

Pairwise法の場合は組み合わせの数がランダムのばらついているようです。それに対して直交表の場合はダミー水準による違いはありますが、組み合わせには規則性が見られ、3因子間の組み合わせにばらつきが少なくなっています。

 

3パラメータの組み合わせで発生する障害を検出する可能性は直交表とPairwise法とで違いがあるでしょうか。3因子間網羅率に違いがなければばらついていてもいなくても違いがないようにも思いますが、やはりばらつきがなく均等に組み合わせが出現する直交表が好ましいでしょう。
 


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