PictMasterでは直交表方式でのテストケース生成ができますが、モデルに合わせた直交表の生成に直交表テンプレートを使用しています。直交表テンプレートには大きく分けて2水準系と混合水準系の2種類があります。2水準系とは、パラメータの水準数が2の階乗となる直交表で、水準数は2、4、8、16の4種類です。テンプレートの大きさ(行数)は最大L256までです。混合水準系とは、水準数が2の階乗以外となる直交表で、3、5、6、7、9、10などがあります。多くは2水準を含みます。テンプレートの大きさはL242までです。
有償の直交表ツールでは2水準系の直交表だけをサポートしていますが、2水準系だけですとモデルによってはテストケース数がかなり多くなってしまう場合があるため、PictMasterでは混合水準系の直交表もサポートし、モデルに応じて最適な直交表を選択するようにしています。
2種類のテンプレートのうち、混合水準系のテンプレートは次の2つのサイトで公開されている直交表を利用しています。2水準系でL512の直交表も含まれています。
http://neilsloane.com/oadir/index.html
http://support.sas.com/techsup/technote/ts723_Designs.txt
これらのサイトには多数の直交表が掲載されていますが、その多くは2水準や3水準など、水準数の小さいものが多く、ソフトウェアテストで使用できる多水準の直交表は残念ながらあまり多くはありません。PictMasterで使用しているのは97種類です。
2水準系のテンプレートは、サイズが小さいものを除いて公開されていません。そのため、PictMasterでは有償の直交表を購入し、利用しています。フリーソフトに使用することは著作権者の了承済みです。有償のため、直交表そのものは一般には公開できないので暗号化しています。処理を合わせるために混合水準系の直交表も暗号化しています。有償とは言っても数千円です。これで186種類もの2水準系直交表が利用できるのであれば安いものだと思います。自力で作成するのは大変なので…。
2水準系直交表を手に入れたいとお考えの方がおられるなら、次のサイトを訪問し、メールで問い合わせたら良いと思います。
http://ktsc.cafe.coocan.jp/sub3.html
このサイトがなければPictMasterの直交表対応はできませんでした。この場を借りて改めてお礼申し上げます。